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「ゼロからわかる! お金の教科書」。広く浅いお金の解説書

お金の勉強をあらためてやろう、と思って、とりあえず基礎の基礎を丁寧に教えてくれそうなこの本を手にとった。「図解 ゼロからわかる!最新 お金の教科書 (お金のきほん)」(畠中雅子監修 学研)。

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後になっていろいろわかってきたところで認識が大きく変わるかもしれないが、とりあえずの感想としては「知識ゼロの人向けで、とりあえず知っとこう的な情報が並んでいるだけじゃない?」といったところ。ファイナンシャルプランナーの方は著者じゃなくて監修なんだな。

結婚、子育て、住宅、老後といったこれからの大きな人生のイベントを見通して考えることが大切です。計画的にお金を貯めていきましょう、そのために家計簿をつけましょう、といった話から始まって、ほんわかした見た目から飛び出すデカい話に絶望する。

別に間違ったことは言っていないと思うが、実際問題としてこの本を読みながら今後の人生の計画を立て、家計簿を始めて…というのは途方もなさすぎる。今の時代にそういうマトモな人生の見通しを素直に描けて、なおかつお金についてあまり勉強していなかった人というのはどのくらいいるものだろうか? という疑問も湧く。例えば「子供が生まれたら学資保険」って言ってもさー、既往症があるとすでに難しかったりするわけで。

この本はパラパラとめくっていって、知らないキーワードがあったらざっと読んで覚えておく、といった使い方がいいのだと思う。浅いが広さはきっちりありそうだ。

本書を読んで印象深かったのが「お金を預けるなら利率の高いネット銀行」と、やけにキッパリと言い切っている点。そうか、普通の銀行とかゆうちょ銀行とかに寝かしている場合じゃないのか。ここは即見直そう思った。


「決定版フィンテック 金融革命の全貌」。デカく出た書名に違わぬ内容

「フィンテック」(FinTech:ファイナンス+テクノロジーの造語)の本を1冊ぐらい読んでおこうと、いちばん奥付の日付が新しいものを手にとった(1カ月ぐらい前に買った)。とても文章が読みやすく、内容もよく整理されていると感じた。

「ビットコイン」「ブロックチェーン」をはじめとした技術の概要から、社会に与えるインパクト、日本固有の事情や問題、われわれ一般市民がフィンテックの時代に向けて知るべきこと、身に付けるべきリテラシーなど、気になっていた点がきっちりと網羅されている。

用語解説や業界の将来展望だけに終始せず、市民の視点からもしっかりと語られているのがいいし、親切さを感じる。私はだらだら読んでしまったが、普通に読めば2時間程度で読み終えられるだろう。

本書で解説されていることを強引に圧縮すると、「FinTechで金融業界のあちこちにあった余剰なリソースが圧縮され、高精度・低コストのサービスが受けられる。ただし、ユーザーは今まで以上の金融と情報のリテラシーを身につけていないと、FinTechサービスの恩恵を受けられないし、危険性が高まることすらある」といったところだと理解した。

FinTech解説書としてはちょっと後発だと思うが、近い業界の人から「なんとなく気になる」というレベルの人まで、とりあえず本書を読んでおけば基礎の基礎レベルの知識は仕入れられるのではないかと思う。