「風の気持ちよさ」が普通の扇風機と違う。ダイソン「AM06」レビュー

何もしないと暑いけれどエアコンをガンガン回すほどでもない、という季節になってきました。モニターとして試用しているダイソンの「羽根のない扇風機」の新型こと「AM06」が、活躍してくれています。

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静音化したAM06と比較するため、初代モデル「AM01」も一緒に試用しています。

▼以前の記事:
ダイソン「AM06」。子供が無茶してもまずケガしない扇風機。しかも静か | Heartlogic

AM06とAM01の主な違いは、静音&省電力であること(AM06ではAM01に対して最大75%の静音化、最大40%の省エネが実現されたとのこと)。そして、リモコンの有無となります。今回は2機種の比較というよりも、一般的な羽根が回る扇風機との比較を主に、レビューしていきたいと思います。

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高さがないけれど、角度調整が可能なので問題なし

AM06およびAM01を見て最初に気になったのは、「低い」ということでした。製品名も「テーブルファン」となっているように、少し高いテーブルなどに置いて使うぶんにはいいけれど、床に置いたら足元ぐらいの高さにしか風が行かないんじゃないの? と心配になりました。

ところが実際に使ってみると、「高いところに風が届かない」ことを不満に思うシーンは、特にありませんでした。AM06/AM01の高さは約55cmですが、1m程度離して設置して、高さ70〜80cmぐらいまでは風を感じます。

また、角度を調整して斜め上/斜め下に向けることも可能です。床に座っているときはそのままで問題なし。イスに座ると腰〜脇の下あたりまで涼しい。もうちょっと上に風を行かせたければ傾ければOK、という感じになります。

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ただ、ちょっと気になるなーという点があるとすれば、角度が前後10度までしか変えられないので、風呂上がりにAM06/AM01の真ん前に仁王立ちになって風にあたりたい! と思っても大人の全身には風をあてられず、多少離れるか、しゃがむかする必要があるところでしょうか。

そのあたりの湯上がりスタイルにこだわりがある場合は、スッキリしない感じがあるかもしれません。といっても、風呂上がりだけ台にでも乗せたりすれば大丈夫か……。

風の感じが、普通の扇風機と違う!

これは感覚的なもので、言い方がちょっと難しいのですが、AM06/AM01が起こす風は、羽根が回る普通の扇風機よりも、気持ちよく体に染みてくる感じがあります。この風の気持ちよさは予想外で、使っていて、もっとも驚いた点でした。

ダイソンの製品説明(書きページからダウンロードできる製品カタログのPDFより)にあるところの、「ムラのないスムーズな風」の効果なのかもしれません。

▼製品の説明ページ
DC06 デスクファン300mm製品特長

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AM06/AM01が起こす風は、自然の風に近いということでしょうか。これと比べると、羽根の回る扇風機の風は、体の皮膚を冷やしてくれるけども体の奥まではあまり届かず、また、風が当たらなくなると、体の表面の熱がやや上がる感じがあります。

AM06はたしかに静かで、そのぶん遠慮なくパワーを上げて使える

AM01(アナログなダイヤルで風力調整)は、強さを1/3よりも上ぐらいに上げると、サーーーーという動作音が気になってきます。そして、1/3ぐらいだとちょっと風が弱いかなあという感じがあり、少々音を我慢して涼しくするか、静かにするか、というトレードオフを考えることになります。

一方、AM06(デジタルで10段階の風力調整)では出力「3」ぐらいまでは音がほとんど聞こえないくらいで、「4〜6」ぐらいまで上げても、まず気になりません。そして、常用するのはだいたい「5〜6」ぐらいまでです(それより上は強すぎる印象)。結果、静かでパワフルな風が得られることになります。

電源ケーブルがもうちょっと…。あと、動いているのを忘れる場合あり

AM06/AM01の難点も挙げておきましょう。なんといっても気になるのが、電源ケーブルが太くコンセントも大きく、それなのに巻き取り機構がない点です。

ケーブルは掃除機の「DC63」と同じものですが、あちらは巻き取りできるので、こちらにはそれを入れるスペースがありません、ということなのでしょう。だけど、何とかなると嬉しいなあ……。

また、AM06はファン(?)の周囲の黒い部分がゴムっぽい素材で、ホコリが引っかかるため、軽くブラシ等で払った程度では落ちず、丁寧に拭き掃除をする必要があります。リモコンを安定して乗せておけるようにするため(弱めの磁石+この摩擦係数の高い素材で安定させていると思われる。AM01は普通のプラスチックらしい素材)かと思いますが、メンテナンスにあたって注意したい部分です。

もう1つ注意したい点があります。AM06/AM01自体の問題というわけではありませんが、動作音が静かで、首振りをさせていない場合は見た目で「動いている」とわかる部分がなく、動作状況を知らせるLEDも正面に小さなものがあるだけなので、うっかり電源を切り忘れて寝たり、出かけたりしてしまうことがありました。

優先順位を考えて買いたい製品

前回の記事では、ダイソン「羽根のない扇風機」の面白ガジェットとしての魅力を紹介しましたが、アホな使い方をしていた息子も半日ほどしたら慣れて、普通の扇風機として使うようになりました。

「風の感じが違う」というのはちょっと想像していなかったところで、実にイイですね。

ただ、ネックになるのが、約4万円というお値段です。夏が本番になる前ならば扇風機だけでも十分に涼を得られますが、日本の都市部で「真夏を無事に過ごす」ためのソリューション選びとして考えた場合、何もない状態であれば、とりあえずエアコンに予算をかけたいところです。昨今のエアコン事情はよくわかっていませんが、中途半端にケチるよりも、それなりにいいものを入れるのがいいでしょう。

その次の段階として、部屋が広いので冷気をかき回す扇風機も置きたいとか、エアコンがない隣の部屋まで風を届けたいとかいった場合に、ようやく扇風機の購入を検討することになるでしょう。まさに、わが家がそういう状態です。

安い扇風機なら2,000〜3,000円程度のものもあり、「とにかく扇風機がないと命が危ない。値段優先で安いやつ!」というときに選択肢にのぼる製品ではありませんが、万の単位まで考えて、ちょっといい扇風機を買おうかな、というケースでは非常に魅力的です。

AM06の魅力は、静音かつパワフルかつ低消費電力で、わりと(ケーブル以外は)コンパクトであり、そして風が気持ちいいところです。ついでにデザイン性もよく、話のネタにもなる。小さい子供にも安全。

あとは繰り返しになりますが、ダイソンの本国(イギリス)ではどうだかわからないけど日本の都市部だと扇風機だけでは力不足である、でもけっこう予算は取る……、というのが悩みどころですね。

エアコンは間に合ってる、ちょっといい扇風機を買いたい、という家庭では、検討をおすすめしたい製品です。