本書も直接は教えてくれない「誰も教えなかった“自分流写真”の方法」

これは、写真論を突き詰めすぎて哲学の領域に行っている本です。実にいいと思います。しかしこれ、感想や紹介の書き方が難しい。

誰も教えなかった“自分流写真”の方法 (玄光社MOOK)
4768303870

なんというか、本書は「書いてある通りにやれば結果が出る」というタイプのハウツー本ではなく、読みながら考える、本と対話する必要がある本です。

「自分流写真」がどう生まれるかといえば、撮りまくって考えまくることで生まれるのでしょうから、そりゃそうだよねという話ですが。

スポンサードリンク
そして、自分の理解力によって読み取れるレベルは大きく違いそうです。

例えば、P.60の「被写体を画面中央から外すと良いと言われるが 画面に変化をつければいいものでもない」という話は、言葉通りに受け取れば何を当たり前のことを、という感想しか湧かないかもしれません。

「何も考えずに撮られた日の丸構図は確かに素人丸出しだが、少し写真を学んだ人が思考停止して必ず日の丸を避けているなら、結局は何も考えずに日の丸写真を撮るのと五十歩百歩である。被写体に向きあった結果の日の丸構図もある」といったこと(こんな言い回しではありません)が書かれていますが、まさに私は何となく日の丸構図を避けて撮ることが多く、これはもう……てれぺろとでも書いてごまかすしかない。

ヨーシそれじゃあ今度は被写体にがっつりと向きあって、真正面から日の丸構図も撮ってみるぞ、と思ってみたりしている私がいるわけです。

なるほど、何かを撮るとき、周辺のモノも入れて説明的な画を作ると、何を撮ったのか説明がつきやすく自分も納得しやすいものです。しかし、主人公となる被写体そのものとの向き合いは足りなかったかもしれません。

おそらく、運よく日の丸構図のナイス写真をモノにして帰ってくると、今度は「祭りやイベントでは撮らされてしまう」(P.94)とか「“らしさ”ほどいい加減なものはない」(P.32)とかいった指摘を読んでギャーとなったりするのでしょう。楽しみですね。

誰も教えなかった“自分流写真”の方法 (玄光社MOOK)
4768303870