「ソーシャルコマース」が2011年に来る!?
年明けから「ソーシャルコマース」なるキーワードを目にする機会が増えた気がします。特に新しい言葉ではありませんが、TwitterだFacebookだと特定サービスを見るのでなく、ここまで広がったソーシャルメディアでがっちり稼ごうという「ソーシャルコマース」が、2011年のバズワードとして来るかもしれません。
ソーシャルコマース=ソーシャルメディア・マーケティング+EC!?
「ソーシャルコマース」の概観としては、こちらが大いに参考になります。「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」と関連付けつつ、ソーシャルコマースの意義、概要が解説されています。
企業はすでにマーケティング3.0の実践を求められている。そしてこれからは,顧客を単なる消費者として見るのではなく,「多元的で,精神満足を求め,価値の創造に積極的に関わろうとする人間」として理解し,そのような顧客のニーズに応えることが重要だとしている。
ソーシャルコマースまとめ記事【ループス斉藤徹】 : TechWave
大まかには「ソーシャルメディア・マーケティング+EC」ということで、そのあたりを広く見ていくのがいいのではないかと思います。
ミクシィ原田副社長が語る「共感消費」「共同消費」なるもの
話のネタとして身近で分かりやすいのが、ミクシィ原田副社長の話です。
2011年以降はあらゆる業界で、こうした「ソーシャル化」ともいうべき価値観の転換が起こる。単なる消費が交流のための媒介物へと変化し、「共感消費」「共同消費」とでも呼ぶべき巨大な新市場ができる。すべて合わせると1兆円を超える規模の市場になるだろう。
ミクシィ原田副社長が断言「2011年からあらゆる消費が『ソーシャル化』する」 - トレンド - 日経トレンディネット
上記の記事中では「共感消費」「共同消費」の例として、次のようなものが挙げられています。
- あるアーティストの曲、「その曲が好き」でCDを買う人もいれば、「みんなで盛りあがりたいから」でカラオケに行き、お金を使う人もいる。後者が「共感消費」や「共同消費」
- 「お酒が好き」ではなくて「話をしたい」という理由で居酒屋に行くのも
- 「ゲームを攻略したい」ではなく「皆と交流したい」でサンシャイン牧場などのソーシャルゲームにお金を使うのも
前2例はいわゆる「コト・マーケティング」ですね。かつて取材した百貨店で「スーツ(モノ)だけを提供するのでなく、上等なスーツを着ていきたくなるイベント(コト)を提供する」てな話を伺ったことがありますが、そういうことです。
昔と比べ、2011年の今は、ソーシャルメディアの機能が上がり人も多くなり接触時間も増えているので、ソーシャルメディア上で人を集め、コトを企画し、後は(リアルで)実際に行動するだけ、という段階まで簡単に持って行けます。マキコミの技術です。
なんならリアルのコトと並行してソーシャルメディア上でもコトを起こせます(イベントの実況、リアルに対面していない状態での消費活動に関する情報共有などなど)。その後の語り合いも、もちろん存分にできます。ソーシャルメディアに「コト」のプラットフォームとしての強い力があります。
原田氏の発言を少々強引に解釈すると、「出張先で一人で食事」は単なる食事ですが「出張先でツイートして/mixiボイスでつぶやいて誰かを誘い、一緒に食事」だと「共同消費」です。そこには、いろいろと商機が見えてきます。クチコミ等のメディア、広告、クーポン、マッチングサービス、etc.…
「勝つための消費」か「協調のための消費」か?
原田氏の発言において、ソーシャルゲームにおける消費までも合わせて語られていたのは、個人的にはちょっと意外でした。それはネット内で完結するものだから前からあったわけで……。また、挙げられているサンシャイン牧場では違うのかもしれませんが、オンラインゲームの有料課金といえば「ライバルに勝つために金の力を使う」という印象があります。例えば極端な例ですが……。
こうして、「全員トータルで500万以上は使ったかも」(kawango氏)という、重課金ユーザーの群れとなった「ドワクエ同盟」は、目標である天下統一まであと1歩のところまで迫った。しかし、普通のユーザーにとって最後の砦となった「土佐藩同盟」との戦いを戦争で決着することができなかった。互いの拠点が遠すぎて戦争に時間がかかりすぎ、互いに決定打を与えられなかったのである。
全力で「ブラウザ三国志」をプレイしたkawango氏、驚きのオフ会を開催
「組織がまとまるために最も重要なのは共通の敵だ」てなことを言ったのはどこかの小説の皮肉屋だったと思いますが、「ソーシャルコマース(社会的消費)」なるものの定義を拡大して考えると、ソーシャルメディア上に設定されたライバルに勝つためにお金を使わせるようなものもアリ、さらには、グルーポン的なシステムに競争要素を加えたりとかいう形も考えられます。
もっとも、そのような「勝つための消費」を促すシステムは、本質的には胴元以外は全員幸せになれないシステムになる気がしますが。しかし、ちょっとしたスパイスのような位置づけで使えば、現在あるシステムにおもしろい味付けができるのかもしれません。
- 2011.01.14
- [コミュニケーションの話(ソーシャルメディア、社会の話)]
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