「リアルタイム」+「非対称」というTwitterの特徴はテレビ等と相性いいはず
TechCrunchに、リアルタイムだストリームだ、という記事が立て続けに出ています。
インターネットが再びその姿を変えつつある。情報が、従来のように既存のWebページからではなく、最近はますます、リアルタイムのストリームの形で配布され提示されるようになっている。この傾向は、初期的な段階にすぎない今日ですら、はっきりと感じ取れる。大小さまざまなWeb企業がこぞって、リアルタイムストリームを前面に打ち出しつつある。
Webは「静的ページ」から「リアルタイムストリーム」に変貌, 飛び込んで流れを加速せよ
誰もがそうだけど、Diggも深刻なTwitter羨望症だ。そして、このビョーキを何とかしたいと考えてるらしい。
Diggがリアルタイムになるってさ, その意味はよくわかんないけど
「リアルタイム」がネットのソーシャルメディアの常識を変えつつある
ここ1、2か月で際立ってきたTwitterの特徴として、「リアルタイム」と「非対象なコミュニケーション」というものがあります。
「リアルタイム」というのは、新しい・古いという相対的な基準でなく、タイムラインという絶対的な基準によって「今」の情報だけを常に出していく形。時間が経ったものは、機械的に後ろに押しやってしまいます。
これによって「未読が溜まる」という事態をなくし、また、デジタルメディアに「見逃した」、「忘れた」という概念をナチュラルに取り込んでいるように思えます。これ以外にも、さまざまな形で大きくコミュニケーションや情報管理の常識が変わっている気がします。
「非対称なコミュニケーション」が受け入れられてきている
もうひとつの「非対称性」というのは、有名人のアカウントを見ると顕著な、FollowingとFollowersの大幅な乖離が、まーそういうもんかと容認されている状況です。
mixiなどSNSでは、互いの承認のもとに友達関係が成立し、これがコミュニケーションの経路になります。このとき、友達どうしの関係は対等・対称なもの(少なくとも形式上は)とされます。
これがTwitterの場合、Followという一方的な行為による、非対称の関係が基本となります。相互にFollowすることもあるけど、基本的には非対称。
これによって、MySpaceが言う「アーティストと友達になろう」的な嘘くささ(いやMySpaceやったことないのですが)に目をつぶる必要がなくなり、「有名人は、自分に関心を持ってくれる人全員と対等に付き合うことは困難(ただのファンと友達付き合いはできない)」という事実が、事実として当たり前に共有されている感じがします(TechCrunchもお得意の皮肉を交えつつ、事例を多数紹介しています。その1、その2)。そして、それを踏まえての新しいコミュニケーション形体ができつつあるように思います。
リアルタイム+非対称といえばテレビやラジオ
「非対称」といえばマスコミ、それを「リアルタイム」にやるといえば、テレビやラジオが得意とするところでしょう。というか、地デジの双方向サービスがまさにこういう位置づけを目指しているわけなのでしょうが。
テレビを見ながらパソコンも使うユーザーが多く、何かが映った瞬間にそれの検索数が急上昇する、という状況が現在あります。であれば、例えばそこで局の公式Twitterアカウントが「○○さんは『△△』という映画に出演しています」とかでスポンサーのサイトに誘導する、みたいなことは(技術的には)簡単にできるし、高い効果も見込めそうです。
また従来、Webメディアで双方向コミュニケーションをしようとすると無限の時間をかける覚悟が要りましたが(相手からのアクションは無限に増える可能性があり、それに対応しきるためには無限のコストが必要)、Twitterであれば担当者が対応可能な時間だけ対応する、という形でも大きな違和感はないと思われるので、そのへんの辛さもなさそうです。
全般的に、今のTwitterなら「放送」の感覚を大きく変える必要なく、第一歩を踏み出せそうな気がします。特にラジオとの相性は従来のWebやメール以上にいいはず。
その応用編として、よりディープにコミュニケーションしてFollwerのロイヤリティを高めようとするとやっぱり難しさが出てきそうですし、視聴者的には番組に合わせて関連情報を出してくれるアカウントが公式である必要は全くないので、いかに差別化するか、などいろんな課題が出そうですが。
Twitterの「軽さ」もいい具合に作用するはず
しかし、アシュトン・カッチャーとかアメリカのTwitter有名人を見てみると、@で一般人に返信して、ちょっとしたDJ風? もしくは客いじり的? なことをしている人もいたりして、わりとそこらへん変に構えず、ライトな感じで行けるのかなという気がします。このへん、ひとつひとつの発言が労力的にも制限文字数に詰め込める内容的にも気軽なTwitterのいいところかも。
学校の授業やセミナー、勉強会で使うなんてのも、応用のひとつでしょう。ブログデザイン勉強会ではSkypeを似たような位置づけで使っていました。
TAROSITE.NET: Twitterで大学の授業をやってみる - 嘉悦大学情報メディア論 @class_infomedia
過去の事例
ちなみに、国内でテレビがTwitterを利用した事例が過去にありました。
- Twitterをテレビ番組制作に活用--TOKYO MXの「BlogTV」:ニュース - CNET Japan
- Twitterブログ: NHKが特別番組でTwitterを使います、スタジオからのつぶやきをチェック!
このNHKの特番をやっているとき、まさにリアルタイムに秋葉原連続殺傷事件が起きたんですよね。事件関係で異様な雰囲気のタイムラインに淡々と特番のことをつぶやき続ける@NHKonair、「そんなこと言ってる場合か!」という@NHKonair宛の無数の突っ込み、というすさまじい状態だったことを覚えています。放送局が公式アカウントを持つなら、そこらへんの全局的な体制を整えていくことも重要ということでしょう。
そんな意味もあり、Twitterのアカウントは企業よりも個人、パーソナリティなりキャラクターとして動く方が楽なんじゃないかと思うのですが、企業でも企業なりに身軽に動けるようにしておけば、深く考えなくてもいいのかなあ。
- 2009.05.19
- [コミュニケーションの話(ソーシャルメディア、社会の話)]
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