ソーシャルなんておまけです。偉い人にはそれが分からんのです

ネットワーク効果(ネットワーク外部性)の活用、というのは「Web2.0的なサービス」の重要要素だった。Web2.0がそもそも、ネットワーク(スケールフリー・ネットワーク)という概念の適用によるWeb戦略の変化について語ってるものだから(と私は解釈しているから)、そこが重要であるのも当然だ。

いわゆる「SNS要素」というやつ。既存ユーザーに友人を連れてこさせ、コミュニケーションさせ、より濃密なネットワークを作らせれば、ユーザーのロイヤリティも上がり辞めにくくなる。PVや滞在時間が上がり広告収入も増やしやすくなる。いいことずくめのようだが、ユーザーけっこう疲れる。

また、これは後発サービスに大きなハンデとなる。同じようなことをもう1回やるのはだるい、と思われるだろうから。

そんなわけでか、2008年にブレイクした新しいサービスは「ソーシャル」をさほど強く指向していないように思う。手近なところで例としてDropboxやEvernoteを挙げたいが、機能のひとつとしてソーシャル要素や友人を招待する機能はあるものの、その利用を強く促したりはしない。ユーザー名の下に友人数が常に表示されたりもしない。

理由のひとつは、有料サービスの料金を主な収入源と考えているからだろう。PVとか滞在時間のアップでなく、サービスの機能そのものによってユーザーの満足度を上げ、有料サービスの優良顧客となってもらう、という方向性に注力できる。

とすると、今後ブレイクを狙うサービスに重要なのは、

(1)ソーシャル要素を全面に押し出しすぎないこと(「またかよ」と思われるから)
(2)個人が使うツールとして優れており、金を払っても使いたくなること
(3)安心して、かつストレスなく金を払える課金システムがあること

と言えそうだ。このへん、「Web2.0」と「クラウドコンピューティング」の境目として、象徴的な変化だなと思う。

そんな話の一部も載ってます。

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小林 祐一郎

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