ネットブックについてまとめと雑感
はじまりはOLPC----途上国の子どもにPCを普及させるプロジェクト
OLPC(One Laptop per Child:途上国の子どもにひとり1台のラップトップPCを、というプロジェクト)が始まり。試作機を台湾メーカーに発注するなどしていた。
だが、OLPCはIntel、Microsoftとの関係を悪化させてしまったようだ。これは2008年1月のニュース。
IntelとMicrosoftはいずれもコンピュータ業界で最強のいじめっ子であり,OLPCとの争いでブランド・イメージを傷つけていることはほぼ間違いない。ここでは,関係者全員がそれぞれ多少妥協したほうがよい結果につながるだろう。
100ドルPCのOLPCが,IntelおよびMicrosoftと仲たがいしている理由:ITpro
OLPCの開発した「XO」は、AMDにLinuxベースのOSという組み合わせになった。
当初の目標だった100ドルという価格を達成できず199ドルとなっているが、クロック数366MHzだったCPUはAMD Geode LX-700(433MHz)に、メモリは128MBから256MBに、ストレージのフラッシュメモリは512MBから1GBへと、その機能を大幅にアップしている。
【レビュー】100ドルノートPC「OLPC XO」を試す (1) 「OLPC XO」とは? | パソコン | マイコミジャーナル
OLPCを見ていたASUSが「Eee PC」を企画し、ブレイク
OLPCを参考にEee PCの開発を開始したASUSは、AMDとも交渉をしつつ、Intelからより良い条件を引き出すことに成功する。
Shian氏によれば、AMDは非常に意欲的な価格と、このプロジェクトに対するサポートを約束してくれたそうで、AMDの採用にかなり傾いたのだという。しかし、ASUSとしてIntelとの関係もあり、Intelにもこの話を持ちかけた。当初はあまり色よい返事はもらえなかったそうだが、「AMDが意欲的な価格を出してくれていると伝えると、彼らは考えを変えたようだ」(Shian氏)と、その後Intelもより意欲的な価格とサポートを約束してくれ、逆転でIntelに決まったのだという。
ASUSが語るEee PC誕生秘話 笠原一輝のユビキタス情報局(PC Watch)
当初Microsoftは興味を示さなかったようで、初代Eee PCはLinuxを搭載した。だがEee PCがブレイクし、Microsoftも興味を示した。
当時MicrosoftはULCPC(Ultra Low Cost PC)に興味がありませんでした。従来のWindows XPのライセンス価格はEee PCには高すぎたのでLinuxを選ぶ以外、選択肢はありませんでした。しかし、Eee PCの成功を見てMicrosoftも気が変わったようで、ULCPC向けのライセンスプログラムを新たに用意するようになったのです。
【特別企画】台湾ネットブック開発者インタビュー ASUSTeK編(PC Watch)
安さの理由はIntelとMicrosoftからの特別価格での提供
PC Watchの記事から、NetBookの安さの理由について。
じゃあ、何が決定的に違うのかと言えば、3点ある。それがCPU+チップセットの価格、OSの価格、そして液晶パネルの価格だ。
ネットブックが、あんなに安い理由 笠原一輝のユビキタス情報局(PC Watch)
今後のNetbookについて
IntelによるMID、Netbook、ノートPCのカテゴリ分けについて。
現在、市場にはさまざまなミニノートPC/Netbookが市販されているが、エントリークラスのノートPCとの差別化を図るためIntelは、いくつかの条件を挙げている。ディスプレイを大きくし過ぎないこと、HDDよりも小容量SSDを採用すること、価格をさらに低く抑えること、Web中心でアプリケーションの追加インストール等はあまり考えないこと、シングルスピンドル(光学ドライブを搭載しないという意味)であること、などだ。手っ取り早くいうと、高性能化を図るより、低価格化を行なえ、という方針らしい。市販の製品の中では、ASUStekのEee PCがIntelの言うNetbookに一番近い存在だ。
Netbookの生きる道 元麻布春男の週刊PCホットライン
Netbook+GPUの可能性とIntelの危機感。現状のNetbookには外付けGPUを搭載しにくくなっているし消費電力と用途から不必要という考え方もあるが、搭載することのメリットもある。
もちろん、ネットブックのようなバッテリで駆動させる製品の場合、GPUのように消費電力が大きなデバイスを搭載したくない、というのが基本線としてはある。しかし、すでにフルサイズのノートPCで実現されているように、内蔵GPUと外付けGPUで切り替えて、という実装だって不可能ではないはずだ。
ネットブックが外付けGPUを搭載しない理由 笠原一輝のユビキタス情報局(PC Watch)
笠原氏のレポートにこのような記述がある。確かに。
以下は、あくまで筆者個人の意見だが、我々の生きてる社会が資本主義社会である以上、ある一定以上の成功を収めようと考えるのであれば、やはり企業の形をとって利潤をあげることを目指した方が、結果的にユーザーによいものを提供できる可能性が高いのではないか。
ASUSが語るEee PC誕生秘話 笠原一輝のユビキタス情報局
2台目として積極的に売る、というNetbookの売り方
現在、Dellの通販サイトでPCを買おうとすると、アクセサリ扱いで「ご一緒にInspire Mini 9はいかがですか?」と聞かれてすごい。割引クーポンとかも出て、もはやInspire Mini 9の実価格はいくらなんだか分からなくなってくる(イーモバイルとのセットならば1円とか!)。
確かにNetbookは明らかに2台目のマシンなんだから、1台目を買う客についでに買わせる、またはNetbookを買いに来た客にメインマシンの買い換えも促すというのはうまい戦略だ。
DELLのミニノート戦略のうまさ - 胃痛!イトマサのいわゆるチラシの裏 - 楽天ブログ(Blog)
ノートを中心に売ってきた日本メーカーの勝機は?
だとして、ノートしかラインアップのない東芝やパナソニックなんかには、この売り方もけっこう難しいのではないだろうか。
以下の記事では、「NB100」でNetbookに参入した東芝の強みとして、日本での流通力やサポートなど日本市場でのノウハウを日本メーカーが国内で勝負するときの強みとして挙げており、SCiB(Super Charge ion Battery)やSSDなど、同社が持つ独自の技術にも期待するとしている。
もちろん台湾ベンダのアフターサポートが全く期待できないと言っているわけではない。が、これまで彼らはアフターサポートが深刻な問題になるレベルまで、自社の完成品を売ってきた実績がない。マザーボードを売るのと、完成品のノートPCを売るのでは、求められるサポートやサービスが異なる。ネットブックが予想以上のヒットとなったことで、彼らはこれからそれを学ぶ必要がある。
PCメーカーとして生きる覚悟を示した東芝のネットブック参入 元麻布春男の週刊PCホットライン
CEATACで触った「NB100」のキーボードやポインティングデバイス周りの使い心地の良さには、さすがと感心した。そこに誰もが2万前後高いことの価値を見いだすのかというとうーんといったところだけども。
個人的には、これまで日本のミニノートPCメーカーが「1kgを切る」ということに異常にこだわり、(マニアばっかの)市場もそのラインにこだわってきた経緯がある中、「ま、だいたい1kgぐらいだからいいんじゃねーの」といったノリで安さ勝負の製品が続々出てくることに、あれ? と思う。でもまあ確かに、1kgをちょっと出たら急にギックリ腰の発生率が高まるわけでなし。そしてもうルールは変わってしまった。
- 2008.10.09
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小林祐一郎
