手段を目的化する「スタンプラリー」
JR東日本など、あちこちでスタンプラリーをやっています。午前中は無駄にテンションの高い子どもが駅や電車内を走り回り、午後になるとぐったりと座席を占領している。アレで走る回る子どもは回りを見ていなくて危ない。お前ら公共の交通機関で遊ぶなと。
スタンプラリー - Wikipediaによると、JR東日本のスタンプラリーは1997年から。最近は「夏休み時刻表 ポケモン・スタンプラリー特別号2008」なんてのまで出ているのだとか。時刻表も売れるのか……と思ったらポケモンシール付きなのか。
なるほど鉄道会社の大規模スタンプラリーというのは、うまいイベントだと思います。従来なら目的地までのチェックポイントに過ぎなかった「駅」が目的地になり、移動手段に過ぎなかった「電車に乗る」こと自体がエンターテインメントになる。しかも、駅が目的地なので駅の外の観光地に行こうという客が少なく(いかに1日で効率よく多くの駅を回るかもポイントだから、スタンプを押したら即ホームに戻る)、駅周辺施設で多くの時間と金を消費することになり、ターミナル駅の食堂にスタンプラリー客がやたら目立つ。
少ない投資で、けっこうリターンの大きい企画なんじゃないかな。その場にいる子ども自体が宣伝効果を持ち、移動手段として鉄道を利用するだけの人の目にも止まる、というのもポイントっぽい。既にそこに多くの業界が注目していて、コンビニなんかでもあちこちでスタンプラリー企画が行われているようですが。
こういう「手段を目的に」というのはWebでも何かできないもんかなと……。コンセプトとしては、
- 既存のインフラ、プラットフォーム内にチェックポイントを作り、それを通過することを楽しむ
- 新規開発は通過のチェックシステム程度
- キャラクターを利用してもよい
- 「効率よく回るための乗り換え」みたいな攻略性を盛り込む
- 参加者の姿がコミュニティで見え、それ自体が宣伝になる
- 数十秒程度のスキマ時間ごとに1つのチェックポイントに挑戦できる
こんなところか。パッと思いつくのは検索エンジンをベースにしたキーワード当てクイズで景品、みたいなやつかなあ……。ちなみに、スタンプラリー的企画の理想的な形にはもうひとつ、
- 従来から手段を目的化している少数のマニアがいるジャンルで、一般向けにわかりやすいキャラクターなどを使う
というのも重要なポイントとして挙げられると思う。そうでないと企画が成立しないわけではないけど、そういったマニアックなファンの存在や偶然盛り込まれた攻略性・ゲーム性に気づけたらラッキーという意味で。
また一方で、手段は手段として最適化すべきで、お遊び要素を全面に出し過ぎたらお前ら公共の交通機関で遊ぶな的な声も出ると想定する必要があるだろうな。……ということで、妙案が浮かばないのだけれどせっかくなので公開してみる。
(追記) 映画やらゲームやら、エンタメ系の公式サイトで複雑なサイトのあちこちを回って全部マークを集めたら景品や割引、みたいなのはよくあるか。あれもスタンプラリー的。
- 2008.08.07
- [コミュニケーションの話(ソーシャルメディア、社会の話)]
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