Twitterで文脈の束を見る/言葉のシャワーを浴びる
こんなふうに「速読」という言葉を使う人がいるとは、という意味で驚いたエントリー。それはさておき内容も面白い話。
小野和俊のブログ:精読のTwitterと速読のTwitter
結局、精読の Twitter にはそれはそれで手放しがたい良さがあり、速読の Twitter のみにしてしまうと絶対見逃したくない人の発言も見落としてしまったりすることがあったので、アカウントを二つ用意して、精読の Twitter 用と速読の Twitter 用に分けて運用することにした。
この「精読」、「速読」なるものの違いについては後で触れる。で、これを受けて、buzztter使ってた、という話が上がった。
精読、速読の Twitter に感銘を受けた - worstman.net/Blog
定量的情報と定性的情報
こういうときに「定量的」、「定性的」という言葉を使えばいいのかな。情報の見かたのひとつに、統計的・数値的に処理して扱う場合があり、例えば何らかのランキングとか、buzztterで見られる情報もそうで、「みんなが現在言及している言葉の1位はこれ、2位はこれ」みたいなやつ。こういう定量的な情報を見てトレンドを知る、という行動は誰もがやっていると思う。
一方で定性的に、個人個人が自分の持ってる文脈の中で何が語られるか、といったものの見かたもある。同じ対象に言及していても、それをどう捉えているか、各人の人生の中にどう絡んでいるのか、といったものは、定量的に見るだけでは見えてこない。
例えばコンサートに1万人、みたいな話があったとき、1万人ってスゲー、というのが定量的な見方。で、その1万人はどんな人で、どんな理由で来て、コンサートをどう楽しんで、どんな感想を持ったの? みたいなのを知るのが定性的な見方、という感じになる。
だが、本当に定性的に見るためには1万人にじっくりインタビューでもやる必要があって、それは難しいのでアンケートとかでやっぱり定量的に処理される。または、数人~数十人のサンプルを抽出してインタビューをやるか。
Twitterを定量的に見るだけではつまらない
人はおそらく誰でも、定量的にテレビのランキング番組やなんかで情報を摂取する一方で、親友と2人で語りあったりして定性的な情報にも触れていく。どっちをどう使い分けるかは人それぞれ、人生観みたいなものが影響するのかもしれない。
Twitterは、その定性的な情報=ユーザーひとりひとりが持つ文脈をウォッチしやすいツール、と考えられる。もちろん、一方的な情報閲覧ツールではないわけだけも。
だから、Buzztterのようなサービスで定量的に見る「だけ」というのは、いささかもったいないと言える。
Twitterで触れられる文脈を、どう読むか?
小野和俊さんのエントリーを拝読して、Twitterは文脈をたくさん読めるサービスだな、と私は考えた。日記的なブログなんかも「文脈」を読むことになると思うけど、Twitterのスピード感、お手軽に書けるところ、だから浮かび上がってくるディテールの細やかさ、というのはおそらく独特なものだと思う。
そんな中で、文脈を太く追って読むか、細切れに追って読むか、といった違いが出ると考えている。各ユーザーの人となりを知ったうえで読む、という方法がひとつ。「誰かはこう言った、ほかの誰かはこう言ってる」というように、ユーザーのバックグラウンドは踏まえずに、ちと悪い言い方になるが顔までは認識せずサンプル集のように見るようなやり方が、もうひとつ。
小野さんのおっしゃる「精読のTwitter」というのは前者で、「速読のTwitter」というのは後者にあたるだろう。
私としては後者のようなやり方は「言葉のシャワーを浴びる」という表現が適当なように思っているが、「精読・速読」という言葉の対比はコピーライティングとして秀逸だと思う。これ余談。
「速読のTwitter」への違和感について
「速読のTwitter」に対する違和感を持っている人も多いようだが、確かにワンオブゼムとしてお前を見ています(ワンオブゼムとしか見ていません)という表明とも捉えられるわけで、そういう気持ちは理解できる、気がする。
個人的には、何か機会があればきちんと顔を認識する間柄になるだろうし、その取っ掛かりとして「ワンオブゼム程度に認識される」ことが必要だと思うので、何も違和感はない。
- 2007.10.26
- [コミュニケーションの話(ソーシャルメディア、社会の話)]
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