• Heartlogic
  • ネット社会
  • じゃあマスメディアはどうやってんの? そうすると「ブロガー」って何?

じゃあマスメディアはどうやってんの? そうすると「ブロガー」って何?

前回の話に関連して、じゃあマスメディアはどうなんだ? という話。

その前に「ブロガー」という言葉について暫定的に定義しておこう。ブロガーとはブログを書く人であり、商品のモニターをする場合、一切の特別な利害関係を持たず、一般市民の代表として意見を述べる人だ。

前回のエントリーでは、こういう定義を意識していた。この定義が崩れると前のエントリーの話は単なる小うるさいおっさんの小言になりかねないんだけども。現在の平均的な「ブロガー」は、これくらいの「清い存在」であることを期待されているように感じている。

マスメディアはけっこう適当だ、とも言える

一方でマスメディアの場合、例えば、パソコン雑誌でパソコンのレポート記事をやるとき、どうやって機材を調達するかというと、一言でいえばケースバイケース。私の知っている範囲では、最新機種なら、発売に合わせて記事が書けるよう、メーカーが発売前に貸してくれる。期間は1~2週間程度が普通か。

常用しての長期レポート(ロードテスト)のようなケースは、ライターが自腹で買ったり、編集部で買った機材を使う場合が多い。まれにメーカーが機材をくれる(または長期貸与)こともある。

マスメディアなんて、企業と返報性どころか金銭の授受で結びついているわけで、そんな「清い存在」ではない。でも、無茶なえこひいきは記事の説得力を無くしてしまい読者に嫌われることを知っているし、そこらへんはバランス感覚。広告を出してくれたA社の製品と出してくれないB社の製品がほぼ同等なとき、A社の方を最初に紹介する、というぐらいのひいきはあっても、A社のをベタ褒めしてB社の方を酷評(同等なのに)なんてことはしない。

また、視点を変えれば、マスメディア企業は数百万、数千万というビジネスをしているので、アフィリエイトで5,000円稼ぐことも難しいような個人の趣味のブログと同じ金銭感覚で論じてもしょうがない、ということもある。

マスメディアはレビューする機材がメーカー貸与か贈与かライターの自腹か会社の経費かなんて、別に書かないし読者も気にしていないだろう。広告が入っていても「この会社からは○万円で広告を入れていただいております」なんて書きはしない。でも読者も気にしない。こういう言い方は身も蓋もないし不的確かもしれないが、マスメディアは完璧に清い存在ではないけども、それでも、一定のバランスを保ってコンテンツを作ることで説得力を維持し、読者からの支持を受けている。

マスメディア的方向に進むブロガーも出てくる

ブログの(マスメディア的)メディア化、みたいな話もあるけども、商品レビューの類に力を入れてメディアとして大きくなり、そこである程度の収入を得ていこう、と志向するブロガーは当然現れるだろう。

そのとき、完璧にピカピカに清い存在のままい続けることがベストかというと、そうとも限らないと思う。よくよく見ればちょっと濁ってるけど、特別に偏った感じもないし、面白いからいいんじゃない? みたいな存在感の持ち方もあるだろう。問題は、そうなったその人も「ブロガー」にカテゴライズされ続けるのか? というところだが。

例えば、1,000pv/dayで月に1万円稼ぐブログが企業から5万する機材を提供されて大騒ぎになったとしても、100万pv/dayで月に100万稼ぐブログなら、5万円の機材を提供されたって、もう誤差じゃん? みたいな感覚はある。

メディア化したときにニーズを保ち続けられるか、が問題

一部のうるさい人を除けば、企業も読者も、必ずしも最初に暫定的に定義したようなガチガチの「ブロガー」であり続けていることを求めてないだろうと思う。

最初は一般消費者の代表ということで「共感」を獲得し、それを「好意」に変えて、最終的に「権威」になっちゃえば(ここで一般ユーザー代表という立場ではなくなる。まさにカリスマ主婦的な「プロシューマー」と呼ばれるような立場に行く感じか)メディア化完了なんじゃないだろうか。そうなったブロガー(元)に対し、多くの読者は「面白ければいい」と思うだろうし、企業は「売ってくれればいい」と考えるだろう。

要は面白ければ――または、面白いと思わせ続けられれば、読者の支持を得続けることはできるはずだ。

一方の企業の広報から見た場合、マスメディアとブログの違いは、

(1)マスメディアはまともな企業が運営していて、信用して取引できる (2)マスメディアは一定の影響力が保証されている (3)マスメディアの数はしれたものだが、ブロガーは多すぎて対応しきれない

てなところ。だから、一定の社会的信用を持ち、数えられるほどのレベルのメディア力を持っていれば、広報から普通にメディア扱いを受けるのは簡単だと思う。例えば、ブログにある程度明るい企業なら「ONEDARI BOYS」の名前で、普通のメディア記者と同じように対応してもらえるだろう。

で、それは「ブロガー」なのか? と

で、再度考えるべきは、そのメディア化したブロガーも「ブロガー」なのか? というところ。そのメディアで商品を宣伝したい企業は、「ブロガー」という言葉が価値を持つ間は「ブロガーですよ」と言うだろう。読者は小難しい話はどうでもいいしブロガーはブロガーでしょ、と言うかもしれない。メディア化しそこなったブロガーがやっかんで「奴はブロガーとしての心を捨てた」とか言うかもしれないが、単なるやっかみなので説得力を持たないかもしれない。

ブログマーケティングへの参加を考えるブロガーは、

  • A:マーケティング案件がらみの情報を完全に開示し、ふつうの人代表として、清いブロガーでい続ける
  • B:上手にブログをメディア化し、細かいことは置いといて面白いからいいじゃんな存在になる(で、それはブログなの?)

の、どちらかを目指すことになる、と考えている。今のところ。

  • はてなブックマーク - じゃあマスメディアはどうやってんの? そうすると「ブロガー」って何?   このエントリーを含むはてなブックマーク