アウトプットされにくかったものをアウトプットしやすくするアーキテクチャ  

以前のエントリーに続いてもうひとつ濱野智史氏のブログを肴にしてみたい、と思っていたけど、下書きのままにしている間に興味の方向が逸れてきたので路線変更。

濱野氏のブログでは、Twitterとニコニコ動画の共通点として「疑似同期型アーキテクチャ」であることを挙げられていて、この整理には目からウロコであったのだけど、実際のところ、実況BBSとかダレたIRCチャネルのように「結果として疑似同期型」なツールはこれまでにも多数あった。だから「疑似同期型であること」が、このタイミングでのヒットの理由(=新しさ)であるとは考え難い。

だとすると、Twitterなんかは、どうにでも使えるラフな設計(チャットルーム+待ち合わせ掲示板みたい運用もあったがTwitterならぜんぶ一緒的な)と、最初の期待値を上げないこと(基本的に独り言なんだからレスつかないのが当然だよね? といった空気)が新しかったのかなあと思ったりしていた。ここまで昨日の思考過程。

で、今日の結論としては、「これまアウトプットしにくかった/する気にもならなかったものをアウトプットし、共有できるアーキテクチャであること」が、Twitterやニコニコ動画の新しさだな、となった。明日はまた別のことを考えているかもしれませんが、とりあえず。

Twitterのユーザーは、これまでせいぜい独り言か、脳内でのみ語られ、他者に向けて発せられることのなかったつぶやき、思いつき、といったものをアウトプットし、共有している。ニコニコ動画の場合は、テレビを見ていてつい出てしまう突っ込みとか、冗談とか、つられて言ってしまったフレーズなんかの類。

「アウトプットされにくいが有益なものをアウトプットしやすくするアーキテクチャ」としての「はてなスター」

というわけで、「アウトプットされにくいものをアウトプットしやすくする」ツールというのが今後も新サービスの可能性としてあるんじゃないかと思う。特に、アウトプットされにくくて、なおかつ、アウトプットされたら皆にとってプラスになるもの。そういうツールの系列としては、「なんか良いな」的な感情を出てき易くするツールとしての「はてなスター」も挙げられる。

現状のはてなスターにはいろいろ不満に思うところもあるというか、不満要素の方が大きいのと「はてな外のブログに付けるのが難しい」という話を聞いたのとで、このブログには付けていないけども、うまい具合に改善されていけばいいなあと思っている。

関連ネタ:

これでレポートを採点していると、いままでついつい「もっと褒められるポイント」を面倒くさくて褒めていなかったのがよくわかる。それをスタンプと赤ペン下線ですいすいスパンスパン褒めて、もちろん最後にちょっと手書きで独自のポイントの指摘も書き入れする。おお、「一生懸命採点した感じ」がよく出ている。
福耳コラム - 「いい着眼だ!」スタンプつくったよ

「ほめるツール」としてのハンコと、それを運用したの発見の話。

だがまあ、良心的に考えるのであれば、フィードバックするモチベーションというのはなかなか生まれにくいものであり、意識的にやらないとできない。フィードバックによって直接的に利益を得るのは相手だからである。ここら辺のモチベーションをどう発生させるのかはかなり大きな課題だ。
広告β:フィードバック・パワーとその仕組み

フィードバックの話。

「ブックマークのお気に入り」機能はそれを解決するのに役立ちます。自分と興味関心が似ている人をお気に入りに入れることで、少数派コミュニティにとって有益な情報を効率よく共有することができるようになりました。「お気に入り」機能はいわばマジョリティ(多数派)によって生まれる「複雑性」をさらに「縮減」させるわけです。

しかし、縮減され過ぎてしまったために毎回同じネタ*1が反復されるために「ノイズ」が良くも悪くも少なくなり、コミュニティ内で自家中毒のようなものを起こすことがありました。ネガティブコメント問題やネットイナゴ問題などはその象徴です。id:naoya氏やid:umedamochio氏、id:jkondo氏が悩んだのはそこでしょう。
ニートホープ - はて☆すたを使い始めてから素敵な詩や写真のエントリを見かけるようになりましたっ!

はてなスターを使っての発見。

直接コメント欄にコメントを書くほどでもなく、かといってブクマするほど手元に記録しておきたいわけでも何か一言残したいわけでもなく、あまり有用とは思えなかったとしても、「なんかいいな、このエントリ」という「気分」を書き手に可視化させることができるように。これは誰かのエントリに気楽にポチっと☆をつける時にも、自分の他愛もないエントリに☆がついているのを見た時にも、感じたことでした。
月がでたでた月がでた

こちらもはてなスターを使っての発見。

「はてなスター」じゃなくて「はてなキャンディ」とか「はてなウサギ」だったらいいのに

いま感じている不満点は、主に2点。

  • 星のアイコンは、どうしてもデジタルな評価装置のイメージがあり、1~5個で点数をつけるもの、という固定観念をぬぐい切れない。だから、前述したような「なんか良いな」という感情を星にすることに抵抗を感じてしまうし、星にどういう感情を乗せるべきなのかがよく分からない。お菓子とか動物とか花とかで、しかもクリックのたびにランダムで違う絵が出てくる、みたいな仕様でもっと他愛のなさ&計算のなさをアピールできればいいのに
  • 私がスターを押して欲しいと思う人たちは現在はてなIDを持っていないし、「はてなIDを取ってね」という要求がかなり高いハードルになってしまうと予想されるので、付けても思うようには機能しないだろうと思っている

Web拍手をつければいいか、という気になってしまってきたけど、どうせなら何か新しいものがいいなあ。ニコニコブックマーク的な技術を使って、気に入ったエントリーのページ上にお菓子をバラ撒ける「はてなドルチェ」というのはどうだろうか。ツールバーとかアドオンを入れれば会員登録不要で使えるけど撒けるお菓子は地味なキャンディや煎餅とかで、もっとかわいいやつやユーザー作成のお菓子を使いたければ(ポストペットのおやつのように)、会員登録とポイント購入が必要です、とか。

星の絵を変えたい、という提案ははてなアイデアに出てる上に検討もされてるっぽいので、近いうちにできるようになるかも。「はてなダンゴムシ」とか「はてなセミの抜け殻」も。

追記メモ:
Twitterに関してはAPIの力を忘れてはいけなかった。ニコニコ動画の場合は2chという母体か。

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