「ブロガー厚遇」問題への雑感  

これは興味深いような、大局的に見ればどうでもいいような話。ここでいう「問題」とは「いかがなものか?」と眉をひそめて問題視しているわけでなく、「ブロガーが企業からむやみやたらに厚遇されている/一部に、反感を買いかねないほど厚遇されているブロガーがいるんじゃね?」という課題設定もでき...

これは興味深いような、大局的に見ればどうでもいいような話。ここでいう「問題」とは「いかがなものか?」と眉をひそめて問題視しているわけでなく、「ブロガーが企業からむやみやたらに厚遇されている/一部に、反感を買いかねないほど厚遇されているブロガーがいるんじゃね?」という課題設定もできますね、というニュアンスで捉えてください。

ネタ元はこのあたり。

今のところたぶん「厚遇」という印象は的確

ブロガーに製品やサービスを提供してモニターやってもらうというPR施策に関しては現在どこも実験段階であり、おおむね気合いが入った状態で、サービス(厚遇)しすぎになっちゃってる場合も多々あるだろう、という認識でいる。今の段階なら「ブロガーと仲良くやってます」がマスメディアへのアピールにもなり得るわけで、ちょっと厚めにやっとくのが効果的だろうと。

おそらく今後ブロガーの「相場」みたいなのが見えてくるんだろうな、と思うのだけど、その相場がどう決まっていくのか、に興味がある。何となくの感覚でいえば、毎日数千pvぐらい取れるブロガーなら、映画の試写会の賑やかしにいるマイナータレント程度のステータスを持つようになってもいいんじゃないかと思う。

強い繋がりができれば、企業へのロイヤリティも当然生まれる

製品モニターに参加して企業の担当者と直接対話し、プロダクトへの理解が深まり人間関係も深まれば、誤解による批判や無駄に感情的な吹き上がりみたいなのは抑制される。あんまり悪いことは書けないな、とも思う。これは、リレーションシップの結果として当然かつ正当なことだと考えている。

ブロガーと企業が直接対話をして理解を深め、ブロガーは自分の言葉でブログの読者に伝えていく、企業はブロガーを通して顧客の声を知る、というのが、なんというか、健全なブロガーリレーションシップ施策の姿なんだろう。

このあたりをうまく書こうと思って書けずに何日も下書きのまま放置してしまっていたんだけど、プロダクトのレビューについて、もっと信頼ベースというか、1回しくじっても次はちゃんとやってくれる的な相手への前向きな期待をベースにして書く、という意識が普及したら良いなあと思っている。

ある日に偶然食べたラーメンはまずくても、そこでその店を全否定するんじゃなくて、あらゆるプラスの可能性を考え、別の日に再度食べに行ってみるとか、全く肯定的な要素がなかったら言及しないとか、そこでひとこと言ってしまうことで相手に必要以上のダメージ(自意識の問題でと、否定的な評価が広まることでの社会的なものの両面)を与えて人生をねじ曲げちゃうことまで考えて、慎重に書く、みたい意識が普及したらいいよねというか、モニターに選ばれるブロガーの多くはすでにそういう意識をお持ちのようですが。

タダで貰っておいて批判、というエントリーの読み方

モニターとしてモノを貰っておいて批判を書くというのは、ナチュラルボーン・ツンデレな人(「俺、この会社におもねってると思われてるんじゃね?」と不安になってしまうので、必要以上に批判的な物言いになってしまう人)とか特殊な人を除けば、わりと精神的に負担になることだと思う。

そこをあえて書いていることとか、ブログの継続的な読者にとっては、まあそういう人だし、と思われているであろうこととか、長文での批判はライトな読者は読み飛ばすだろうけど企業にとってはそれなりに有益であろうこととか(どんな質の悪い批判でも、サポート用FAQ作成の資料にはなりそうだ)を考えると、まあそれはそれで良いというか、モニターが10人いたらやたら批判的な人も1、2人いるぐらいが、良いバランスなんじゃないかと思える。全員イエスマンなのも気味が悪いし。

井筒監督のアレのせいか、最近は「こちとら自腹で払ってんだから、徹底的にこき下ろすぞ」的なスタンスでの批判は、むしろ信頼が置けないという印象を持ってしまっている。かえってモニターからの批判的な話の方が信頼感を持てる、かもしれない。

モニター狙いブロガーは懸賞マニアの位置に行くんだろうか?

いわゆる懸賞とかプレゼント企画というのは、商品の露出を増やす施策のひとつとしてある。これは単純に「当たるかも!」として注目を集めるだけでなく、当たった人が商品を口コミしてくれることまで期待してるのだとすると、今後は、プレゼントはブロガー限定、もしくはマイミクが2桁いる人限定とかいうことになって、懸賞マニアはとりあえずブログ持たなきゃ、みたいなことになったりするんじゃないかな、とか、ちょっと妄想した。

モニター施策とPay Per Post

ブロガーモニター施策とペイパーポスト(以前に触れた)を並べて論じる意味がないと思っていたのだけど、関連して、こんな話があるのを思い出した。

ライターとして記事を書くとき、ごくまれに、対象となる製品を入手できず、メーカーの資料だけで書かないといけないことがある。「製品に触れる→モニター参加/資料だけで書く→ペイパーポスト」と符合する。

ただ、製品ナシで記事を書くハメになるのは、かなりのレアケースだ。そもそも編集部がいいかげんな記事にGOなど出さないので、基本的には、製品が手に入らなければレビュー記事の企画は実現しない。

雑誌の発売日には製品も出ているんだけど執筆段階では間に合わないので、「できるだけニュースです」的なページの1/2~1/4ページぐらいで軽く紹介する(会社間のお付き合いもあるし)とか、モノは手に入らないが話題性は大きいので「発売前の期待」として記事にするとか(製品ナシでも問題ない)、記事でなくて広告である(その場合、企業側の資料にある情報をチューンするのが主な仕事となる)とかいった場合に限られる。

「タダなら欲しい」と思わせたら負け、か?

自分が「買いたい」じゃなくて「タダでほしい」と思ってしまったことに、妙な違和感を覚えた。
Start Macキャンペーンの気になるところ(ジェラシー入り) (smashmedia)

これって難しいなあと思う。私の場合、まさに前のStartMacモニターさんのブログを見て「タダで貰えるなら欲しい!」と思ってStartMacに応募したクチなんだけども。

ある程度高い意識を持った人だけを集めたいなら、「MacBookが半額で買えます。そのかわりモニターして意見や感想を書いてください」てな形でフィルタをかけた方がいいんじゃないかとも思う。一方で、今回のStartMac第2弾に関しては、これまでMacを使ってなかった人を対象にしているので、それはやっぱり無料プレゼントでないと集まりにくい人たちだろうなあ、とも。