「ブログに書いて小銭」型広告サービスの効果を考える
goo ブログで「トレンドランキング」というのをやっている。これは、gooのブログ検索DBが収集した記事データの中でリンクしているURLを抽出し、リンクが多い順に「多くのブログで言及されている話題のURL」としてランキング化しているもの。
バックナンバーも見られて、2007年5月12日と2007年5月13日では、5月8日に発表になったAdobe Creative Suite 3(CS3)のキャンペーンサイト「Adobe スゴロク CS3 - つくる・あそぶ・つながる 自由×自在 -」が1位となっている。
Adobe CS3キャンペーンサイト1位の裏事情
このサイトは、Flashのすごろくゲームが遊べる。コンピュータが操作するライバルより先にゴールすると途中で止まったコマのアーティストが作ったブログパーツが貰えたり、クイズのコマではクイズでadobe製品に詳しくなったり、というもの。さすがアドビ。すごい話題性だね!
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……と思ったら、どうも事情が違うようで、ブログ検索した結果を見てみると、どーにも気のない記事ばかり。そして、よく見るとURLは「http://sugorock.net/?sugoid=pressblog」と、変な引数が。
要するにこれ、プレスブログが参加ブロガーにブログ記事の執筆を依頼して、皆が書いてリンクを張った結果「トレンドランキング」の1位になっちゃってる、という状態なんですね。
この施策は成功しているのか?
もちろん、プレスブログ系ブロガー以外でもAdobe CS3はそこそこ話題になっているけど、トレンドランキング上位に入るほどじゃないようだ。じゃあ、プレスブログを使ったことで宣伝は大成功じゃね? という解釈については、うーんどうなの? と首をひねってしまう。
プラス効果のひとつは、トレンドランキングで上位を取れたことがある。もうひとつSEO効果もあったようで、「adobe cs3」のウェブ検索結果を見ると、Yahoo!では「http://sugorock.net/?sugoid=pressblog」が1位になっていた(Googleでは50位以内になかった Live Searchでは「sugorock.net/?sugoid=flash」というURLが2位になっていたけど、これはまた別の広告なんだろうか?/いずれも執筆時点のデータ)。
ただし「adobe cs3」というキーワードで検索されるシチュエーションを考えると、既に商品名を知っているんだからある程度の知識を持っていて、商品についてもっと知りたい人が多いであろうと考えられる。だとすると、すごろくに誘導するのがベストなのか? という疑問が湧く。
一方でマイナス効果もある。Abode CS3に関するユーザーの評判が知りたくてブログ検索をするユーザーが、大量のノイズに悩まされる、というのはよろしくないだろう。特にクチコミの重要性について認識の高まる昨今においては、大きな問題となるのではないか。気のない記事の情報価値はほぼ0だし、そもそもスゴロク話なんて読みたくないだろう。もっとも、ことadobe製品に関していえば「買わないとダメ」な職種の人が問答無用で買うものだから、クチコミなんてどうでもいいような気もする。
これは個人的な印象だが、どうにも胡散臭いイメージのつきまとうこの手のサービスを、わざわざアドビが利用せんでも……と思ってしまった。それなりに筆力のある書き手が利用しているのを見たことがないし、この手のサービスは現状「ブロガーに小銭を与えて、ウェブにノイズ(気のない記事)を振りまく」というだけの結果しか生んでないように思うんだけど、どうなのか?
goo ブログのトレンドランキングを見ていると、たまにこの方式で上位に上がってくるURLがある。ランキング結果からすぐにブログ検索ができるので、検索結果一覧のブログ名を見てみれば、この手かどうかはすぐ分かる。結果として、この手でトレンドランキングの上位に上がることは「ブーム捏造してまっせ!」とバラしているに等しい……と私なんかは思ってしまうんだけど、どうなんだろうか。
企業とブロガーの手の組み方は、もっと別の良い形があると考えているんだけど、その話はまた今度。
余談
くだんのスゴロクをやってみたんだけど、面倒臭いというか、Flashアニメをバリバリ使って進行するゲームに時間を拘束されるのが、どうにもキツかった。
なんかもうFlashとかいいよ……という感想をFlashを含む新製品の宣伝で実感するという皮肉に、何をどうしていいか分からないので、とりあえずスゴロクで手に入れたブログパーツを貼っときますね。
余談2:このブログパーツを見て、貼ったブロガーにメリットがない殿様仕様に泣いた。
- 2007.05.20
- [Web2.0(ウェブ2.0)]
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